「米国の完全な復活と常識の革命が始まる」と就任演説で述べたトランプ大統領、矢継ぎ早に大統領令を発布し、国内のリベラル派と、安全保障などの分野で米国に縋ろうとする国々、敵対する国々に揺さぶりをかけている。世界最強の経済力と軍事力を背景に、各国に荒っぽい要求を突きつける姿は見たくないと思う。このように米大統領権限が拡大することに、米国民には不満はないのだろうか。誰がブレーキを踏むことが出来るのか他人ごとではない。
▼二大政党制が浸透する米国では、共和党と民主党のどちらが大統領職を掌握するかによって、両党員の権限拡大に対する意識は変わる。日本製鉄のUSスティール買収に関連して米国のある実業家が「中国は悪者だ。だが、日本はもっと酷い」と罵声を発した事が伝えられた。あまりの熱狂ぶりに驚き、エンタメ性さえ感じたが、これもトランプ大統領登場で久々に飛び出したのであろうある種の「ジャパン・バッシング」と感じた。
▼1970年代の後半から80年代前半にかけてマスコミを賑わした「ジャパン・バッシング」というフレーズが、欧米の企業や労働組合による日本たたきのことだ。日米通商摩擦や日欧通商摩擦のことで、欧米の主要産業が次々と日本の輸出攻勢により窮地に陥った際に使われた。同時に日本製の車や家電製品が焼き討ちにされる画像が流され続けた時期があるので、よく覚えている。トランプ登場で、この人が大統領なら何だって言えるというムードが、米国内にあるとすれば気がかりだ。
▼そんな米国、米国商務省が14日に発表した1月の小売業の売上高は、7238億5300万ドル(110兆円余)であった。売上高は前の月と比べ0.9%減少し、去年8月以来、5か月ぶりに前の月を下回ったことになる。0.2%程度の減少を見込んでいた市場予想も大きく下回った。背景には、ロサンゼルス近郊で発生した山火事や、厳しい寒波などの影響があるとみられ、「消費の落ち込みは短期的な可能性もある」とも言われている。
2025/02/18
