米国流通コンサルタントの後藤文俊氏のブログに「Stew Leonard’s」についての記述があった。Stew Leonard’sは、顧客志向の社訓「Rule 1 The Customer Is Always Right!」(お客さまは常に正しい)、「Rule 2 If The Customer Is Ever Wrong, Reread Rule 1.」(もしお客様が正しくないと感じたらルール1に戻れ)で有名な企業でコネチカットやニューヨーク、ニュージャージーに8店舗を展開する小売業で特異な企業である。
▼コーネル大学RMPジャパンの修了研修でニューヨーク訪問時に、必ず立ち寄る企業だが、社長のStew Leonard.Jr氏(70)が良く出迎えてくれる。第6期の開講記念セミナーにも出講して頂いた。このStew Leonard.Jr氏、ニューヨークなど地元のテレビ局の取材を良く受ける名物社長として知られているという。日本のスーパーマーケット「アキダイ」(東京都練馬区)の社長、秋葉弘道氏をイメージすると良いかもしれない。
▼自らテレビ出演し、フレンドリーな笑顔で人々を魅了しながら現場の様子を伝える。ダミ声で「地元スーパーの名物オヤジ」を連想させメディアにはうってつけの人物になる。また、コミュニケーション力が非常に高いビジネスマンでもある。「10 Questions I get Asked Every Day(毎日聞かれる10の質問)」と題したニュースレターを発信し、企業取組みの透明性を担保しているのだ。そのニュースレターの内容が後藤氏のブログにあった。
▼例えば「1.(値上がりしている)タマゴの価格はどうなっていますか?」に対する答えが次の内容だ。少し長くなるが興味があるので記してみたい・・・
・・・これはまさに需要と供給の問題です。卵を産む鶏は約3億羽いますが、鳥インフルエンザにより供給量が通常から15~20%減少しています。鳥インフルは感染力が強く、養鶏農家は慌てふためいています。養鶏場ではスタッフ全員が防護服を着用し、鳥は鶏小屋でロックダウン状態です。鶏にとってのコロナのようなものです。供給量が減ると、タマゴの価格が上がります。私たちスチューレオナードでは35年間、農家と直接取引をしています。養鶏農家は通常の供給量を確保できると保証しています。価格は昨年から2倍になり現在、通常のタマゴは1ダースあたり約10ドルになっています。興味深いのは、通常のタマゴが特別なタマゴ(オーガニックやケージフリー、牧草飼育)よりなぜ2倍も高いのか?ということです。特殊タマゴは通常のものよりも常に高価です。つまり前代未聞の逆転現象となっているのです。これは商品価格の設定に関係していて、専門のタマゴ市場とは(流通等が)異なるのです。私たちはタマゴの在庫を十分に保つことができていますが、顧客1人あたり4ダースまでと制限しています(レストラン業者が来て60ダースを購入していきました!)。
知っておくべきこと:
- 健康上の問題はありません!これは「インフルエンザ」ですが人間には影響しません。
- これはすぐに解決できるようなものではありません。養鶏農家がヒヨコの供給を補充できるまで2~6ヶ月は続きます(卵を産むまで12週間かかります)。
- 将来的にはタマゴの価格が下がるはずです。パニックにならず待っていてください!。
・・・という内容だ。原文では、「our chicken farmers are scrambling」とあり、「慌てる」を意味するscramblingとscramble eggの駄洒落使いし「sorry for pun」と謝るなどしながら情報発信している。オーケー(株)のオネストカードのようにもみえる。(つづく)
2025/03/19
