Category Entry Points(CEPs)という手法・・・

消費者が特定の状況やニーズに直面した際に、特定のカテゴリーやブランドを連想するきっかけとなるものを構築するにCategory Entry Points(CEPs)という概念がある。マーケティング研究者であるByron Sharpによって提唱され、消費者がブランドを思い浮かべる瞬間を理解するための重要なフレームワークとなっている。これの主な役割は、消費者の心にブランドを定着させ、購買意思決定の際に選択肢として浮上させることだ。

▼例えば、暑い日「喉が渇いた」と感じた時に「炭酸飲料」を思い浮かべることは、炭酸飲料のカテゴリーにおける典型的なCEPsと言える。このCEPsが強力であればあるほど、消費者は特定の状況でそのブランドを思い出し易くなり、結果として市場シェアや売上の増加に繋がることになるのだ。このCEPsは、消費者の過去の経験、文化的背景、広告やプロモーション活動など、さまざまな要因によって形成されるものという。

▼言い方を変えると、消費者が特定の状況やニーズを感じた際に、どのブランドを思い浮かべるかは、そのブランドが持つCEPsによって大きく左右されることになる。したがって、マーケターはブランド認知を高めるためにCEPsを活用し、消費者が購買意思決定を行う瞬間に影響を与えられるようにすることが重要になる。CEPsを意識的に取り入れることで、消費者の心にブランドイメージを築き、競争力を高めることが可能になるのだ。

▼競争が激化する中、商品だけで消費者の注意を引く事はなかなか難しくなっている。しかし、CEPsを効果的に活用して、時代の変化に柔軟に対応できれば、消費者との関係を築き、しかも持続的な成功を収めることに繋がるはずだ。デジタル技術の進展は、消費者データの収集と分析を容易にして来た。AIや機械学習を用いたデータ解析により新たな市場機会を創出する可能性も高まって来ている。CEPsを効果的に活用することで、消費者の特定のニーズや状況に対応し、競争力を高めることが出来るようになって来ている。

2025/04/16