「小売業4年ぶり減益」の見出し・・・

小売業界の2月決算企業の状況が出揃った。これを受けて日経新聞は「小売業4年ぶり減益」の見出しで報じている。日経新聞が14日までに発表された上場小売業63社の業績を集計したところ、営業利益は合計で1兆3045億円(▲6%)とある。コロナ禍が落ち着いた後の経済再開や値上げの影響もあり22年以降は、3年連続で2桁の増益が続いていたのだが、減益は21年2月期以来4年ぶりになる。減益または赤字社数の比率も4割に上昇しているとある。

▼物価高で消費者の買い控えが広がり、販売管理のコスト増、特に人手不足で店舗のコストがかさんだためなのであろうか。食品スーパーやコンビニエンスストアの利益は14%減ったとある。食品や日用品を中心に買い控えが強まったうえに、人件費をはじめとする各種経費の増加が重荷になったようだ。「イオン」の吉田社長は「節約志向の高まりは想定以上。保守的な消費者に対し価格戦略など抜本的な見直しが遅れた」とコメントしている。

▼ただ、確かに全体で見ると苦戦しているように見えるのだが、セブン&アイHDとイオンの営業減益が大きいように思える。セブン&アイHDが営業利益4,209億円(前年実績比▲1,132億円)、イオンが営業利益2,377億円(同▲130億円)であった。特にイオンは営業収益をすべてのセグメントで増収を果たし、10兆1348億円(前年比6.1%増)と初めて10兆円を超えたが、営業利益は総合金融、デベロッパー、サービス・専門店事業以外は減益だった。

▼証券アナリストは、この2社を除くベースでは約7%増益していると言う。「しまむら」や、食品スーパーの「ハローズ」など営業利益で最高益を更新している企業も多くある。言える事は、企業間での業績格差の拡大が見えて来ているのだ。確かにトランプ大統領関税などの悪影響で国内の消費意欲がそがれると警戒する声もある。ただ、このような不透明なマクロ環境だからこそ、個々の企業経営力の重要性が大事になるはずだ。

2025/04/21