「全国スーパーマーケット協会」など三協会主催の「スーパーマーケット統計調査」3月度速報値の発表が4月22日にあった。「日本生活協同組合連合会・全国主要地域生協」の供給高速報値の発表も行われた。3月の実績は、① 米の価格高騰、供給不足、② 青果相場高騰、③ 寒暖差が大きいがキーワードとなった月であり、速報段階だが、3月度も、既存店昨年比(3.8%増)をクリアすることが出来た。また、2024年度実績も3.7%増、既存店2.8%増という実績であった。
▼3月も引き続き、青果相場高や米の価格高騰を背景に関連商品を含めて売上が伸長した。一方で畜産や日配など他のカテゴリーには、節約意識により買上点数の減少による売上の伸び悩みも見られる。特に急激な米の価格高騰に対しては、この先の悪影響を警戒する動きも顕在化している。景気判断において、見通し判断の低迷が続く状況が続いていることから先行きへの不安は高まりつつあるようだ。国の政策面での物価高騰対策が求められている。
▼パネル270社の売上は10,899億円(前年同月比4.8%増)、既存店前年比も3.8%増と好調を維持した。食品合計で5.1%増(既存店4.1%増)、生鮮3部門で4.4%増(同3.2%増)、惣菜4.8%増(同3.2%増)、日配3.4%増(同2.5%増)、一般食品7.6%増(同6.7%増)と好調であった。生鮮の3部門も青果9.2%増(同8.2%増)・水産▲0.5%(同▲1.7%)・畜産2.3%増(同1.0%)と水産は苦戦気味であった。日生協(対象生協数61)は2285億円(同1.3%増)であり、店舗供給高が1.6%増、宅配が0.8%増(うち個配1.9%増)という結果であった。
▼同時に「景気動向調査」も発表されるが、3月の中核店舗における景気判断Diffusion Index(DI)の「現状」は、50.2(前月から+1.7)となり、好不調判断の分かれ目である 50を僅かだが上回った。「先行き」は44.6(同0.6)と小幅ながら改善した。来客数DIがプラス域まで上昇した結果、売上高DIは大幅に上昇、収益DIも小幅だが上昇となった。客単価DIもプラス幅を拡大した。部門では、相場高継続の青果DI、米の価格高騰等により一般食品DIも二桁のプラスを維持。生鮮品価格や米の高騰により、代替需要としても支持された惣菜DIもプラス圏を維持している。一方、水産DIや畜産DIはマイナス圏での推移が続いている。
2025/04/27