トランプ大統領が就任100日目を迎えて・・・

米国のトランプ大統領が就任100日目を迎え、ミシガン州で演説し、就任からの日々を「史上最高の100日間」と総括した。高関税で国内産業の保護を進めたことで「偉大な米国の自動車労働者やすべての労働者を守っている」と主張した。関税政策についても「世界中から企業が集まっている」と効果を誇った。不法移民も激減と主張し、米アップルやTSMCによる巨額投資の表明を成果に挙げ、米国は黄金時代を迎えようとしていると強調した。

▼高関税による景気後退の懸念もあるなか、トランプ氏は米経済に対する前向きな発言に終始した。生鮮食品やエネルギーの価格が下がっているとして「インフレの悪夢に終止符が打たれようとしている」とも断言した。バイデン前政権が進めた気候変動対策やDEI(多様性、公平性、包摂性)に関する政策を次々と廃止した。結果、世界は安定を取り戻すどころか混迷を深めてしまっている。トランプ大統領はこれ以上の秩序破壊をやめて欲しいものだ。

▼小売業も、米国チェーンは倒産の危機に瀕しているのではないかと考えられる。少し大袈裟な言い方になるかも知れないがマジメな話である。倒産の可能性が低いのは、食品スーパーとドラッグストアだけである。理由は、簡単でこの2つの業態以外は、「売るモノ」がなくなる事態が来るからである。食品スーパーは、ほぼ「米国産」で品揃えを賄うことが出来る。ドラッグストアの「調剤」と「売薬」も、ほぼ国産で間に合うからだ。

▼しかし、Walmart他の多くのチェーンは、中国とその迂回輸出を担当する東南アジア諸国からの商品輸入なしには品揃えは不可能なのだ。仮に米国内で工場も技術も調達できたとしても、売価は3倍から5倍でなければ採算は採れないだろう。「ソフト」で稼ぐ、あるいは「ソフトに載せて、外国で作ったモノを売って稼ぐ」というビジネスモデルこそが、米国が世界で初めて作り上げたモデルであり、しかも独占的な収益モデルなのである。だが、モノなしには生活は出来ない。その部分を補ってきた米国チェーンは、開業以来の危機に瀕していると思われる。

2025/05/05