調剤薬局の新しい動きなのか・・・

生活習慣病の治療のため定期的にクリニックを受診し、調剤薬局で薬を貰うという生活を長く続けている。今回は「日本調剤」の店舗に立ち寄った。日本の調剤薬局は、構造的・経済的な問題点が存在している。調剤報酬の改定による収益への影響、医薬分業の限界、医師との連携不足、ドラッグストア大手との競争の激化、在宅医療への対応負担、在庫リスクと医薬品価格制度、薬剤師の人材確保の問題、そしてIT化・電子処方箋等への対応コストだ。

▼日本調剤株式会社は、調剤薬局売上高2位の会社だが、売上高3605億円(前年同期比5.9%増)、営業利益62億円(同31.8%減)と増収するも減益であった。この日本調剤、2023年5月に発売しヒットしたPB商品「5COINS PHARMA」に続いて、4月から「10COINS KAMPO」を販売し始めた。魅力的な市販薬をそろえて調剤薬局の魅力を高め、長期的に見てドラッグストアなどの競合に対抗していく狙いがある。

▼「10COINS KAMPO」は、大手薬品が1箱2000~2500円程度で市販しているのに対し、15品の全てを1箱1100円(税込み)均一という低価格で売りだしている。広報によると、ドラッグストアなどを含むより幅広い業態の店舗に外販を進める考えで、25年度中に2000店舗、26年度中に3000店舗を目標としている。店舗での商品の見せ方も専用棚で、漢方薬名を前面に出した「ブック陳列」を前提とした商品パッケージを採用した。

▼「5COINS PHARMA」でも「外販」に踏み切って販路を広げ、調剤薬局だけでなく家電量販店など約570店舗で販売している。3月からは一部商品をアマゾンでも販売し始めている。セルフメディケーションが当たり前になれば、薬の情報を一元管理したいとのニーズは高まるであろう。調剤薬と人気の高いOTC医薬品の両方を販売し、その購入履歴から利用者の健康管理につなげられれば競合他社よりも優位になるだろう。日本調剤の「電子お薬手帳」の顧客IDと、オンラインストアの顧客IDを統合して新たなサービスを開始する準備を進めているようだ。

2024/05/24