変化する「北海道物産展」の品揃え・・・

「北海道物産展」は、毎年全国の百貨店で開催され、多くの来場者を魅了している。人気のある「北海道物産展」だが、1951年、高島屋大阪店(大阪市)での開催が始まりとされる。当時は、屋上で乳牛の乳搾り体験も行われたようだ。北海道の魅力を知ってもらうため「流氷」や北海道にちなんだ生き物まで展示したらしい。当時の新聞広告には、「新巻鮭100円」「するめ45円」などと記されている。冷凍技術が未発達の時代であり日持ちする商品中心だったようだ。

▼通常、百貨店の販売イベントでは特定の商品やターゲット層に絞られる傾向があるが、物産展は、その枠を超え若年層から高齢層まで幅広い客層を引き寄せるイベントとして注目されている。特に北海道物産展は、多様な世代に支持され圧倒的な集客力がある。ただ出店業者は「儲けが少ない」という課題もある。海産物を扱うための大型冷蔵庫や水槽などの設備、イートインスペースの設置や他店との差別化を図るための演出が高額になるという。

▼この人気の「北海道物産展」だが、保鮮技術や物流機能の発達で90年代からは鮮度の良い海鮮の直送が可能となり、物産展会場での握りずしや海鮮弁当などが目玉になって来たのだが、ふたたび品揃えの変化が起きている。地方百貨店で開催の北海道物産展を覗いてみたが、海鮮ではブリ、スイーツではサツマイモといった北海道のイメージとは違った商品が目立ってきた。気候変動で、物産展に新しい名物が登場しているのだ。

▼鮭やイクラの価格が上昇して北海道ならではの食材が確保しにくくなり、気候変動に対応した商品開発は必須となったのだろうか。ワインや日本酒などの新しい名産品も並び出した。業界新聞に載っていたのだが、北海道物産展の実績で、スイーツの売上高が海鮮品を逆転したとある。ソフトクリームやパフェなどで新しい顧客を掴んでいるのだろう。今後も気候変動の影響は強まるだろうから、物産展の進化をみる楽しみが増えそうだ。

2025/05/25