沖縄北部に開業するテーマパーク「ジャングリア沖縄」のTVCMが頻繁に流されるようになってきた。恐竜をはじめとしたアトラクションの興奮、スパがもたらすと贅沢と解放感を伝える内容となっている。7月25日の開業に向けてブランド戦略が本格的に始動した感じだ。目玉のアニマトロニクス技術を駆使したアトラクションは、映画「ジェラシックパーク」にあったようにT-REXやブラキオサウルスなどの恐竜が実物大で動き回るようだ。
▼パークを運営するのは、このプロジェクトのため2018年に設立された「ジャパンエンターテイメント」。有力マーケターの森岡毅氏が率いるマーケター集団「刀」が筆頭株主で、オリオンビールなど地元3社のほか、JTBや近鉄グループホールディングスなども出資する。総事業費は700億円であり、開業時に2000億円近くを投じた東京ディズニーランドやUSJに比べると規模は小さいが、スタートアップの「刀」にとっては巨大な案件になる。
▼森岡氏と刀メンバーとの共著『確率思考の戦略論 どうすれば売上は増えるのか』(ダイヤモンド社)の紹介を、コーネル大学RMPジャパンの「(ビジネスデータ)定量分析と意思決定」の講義回にさせて頂いた。この本、「選ばれる確率を増やす」ことがテーマで、成功確率を上げる一番のドライバーが「コンセプト」と説いている。そのコンセプトだが、企業にとっては消費者の脳内につくり出したい「ブランド・エクイティ」になり、そして消費者に欲しいと思われる価値を消費者の脳内に築くためのツールが、「マーケティング・コンセプト」と述べている。
▼コンセプトを考えるうえで最も大切なことは、消費者理解がすべてと言う。どのような価値を、消費者のどの本能に刺すのかがコンセプトになる。社会がどんなに進歩しようと、人間の生存欲求に直結する本能には変わりがないということだ。ターゲットを選ぶというのは、消費者のどの本能を狙うかを決めることなのだ。森岡氏は、「オーマイプレミアム」(ニップン)のコンセプトにも関わり、簡便性や価格で選ばれていたパスタを、パスタのおいしさとは「もちっと」した食感であると見極めて売りにしたという。そして、新食感の「~極上アルデンテがおいしい〜」を新たに登場させている。
2025/06/03
