PB商品の売上構成比が上昇している・・・②

(つづき)PB商品の躍進の理由は、物価高で家計が圧迫されていることだ。EDLP商品、月間特売商品とPB商品の動きが良い。食品は牛乳、卵、パン、調味料、冷凍食品、菓子、飲料、酒とすべてが値上げされ、生鮮食品も高騰している。コメの価格まで2倍となれば、割安なPB商品に目がいくのは当然だが、PBの購入者が増えているのはそれだけではない。低価格PB商品といえども品質が大幅に向上したからだ。

▼コロナや物価高でPB商品を購入した事をきっかけにして継続的な購入につながっているのだが、それだけコスパが良いのだ。これは2015年4月施行の食品表示法で、PB商品も製造者名と工場名の表記が義務付けられたことに依ることが大きいと思える。実際は5年の猶予と複数工場で製造している場合は販売者名と製造所固有記号でもよいという例外措置が設けられたが、20年3月までに製造者名を必ず表記しなければならなくなった。

▼欧米では、PB商品は「小売業が商品の全責任を負うもの」と考えられ、販売者名だけを表記する。日本もそれに倣っていたが、07年にセブンプレミアム発売の時に「製造者が分からなければ消費者は不安」との考えから全商品に製造社名を表記したのだ。その後、13年末にアクリフーズ(当時)の群馬工場で冷凍食品への農薬混入事件が起きた。大手小売業者のPB商品を生産していたものの、製造者の記載がなく、混乱して回収も上手くいかなかった。この一件で消費者団体をはじめ各方面からの非難が起き、PB商品であっても製造者がわかるように政策が転換されたのだ。

▼パッケージの裏とは言え、社名を表記し、お客の苦情も自社に来るとなれば、メーカーは下手なものは作れない。しかも欧米ではPBはOEM・PB専業メーカーが製造しているが、日本は主にNBメーカーが製造している。NBより価格が安いPBであっても、お客においしくないと思われれば企業イメージに傷が付き、NBの売れ行きにも影響しかねない。品質が高まるのは必然と言っていいだろう。

2025/06/06