コーネル大学RMPジャパン13期も修了の時を迎える。開講から10ヶ月間、経営に関する基礎的な課題を考え抜いてきた。修了論文発表と修了証書の授与で終わるのだが、実は、このプログラムの利点である新たな仲間づくりが始まる。この期間、定期的に集合し、飲食を共にした仲間とは、他では手に入れることのできない関係構築が築かれた。議論を重ねたことで相手を理解し、共感することで健全なコミュニケーションが生まれた。これからのビジネスに必ず活かされるからだ。
▼今日の3時限は「修了論文」発表会になる。各人が考え抜いた新規事業提案を発表し、それに対して経営者の目線で、あるいは外部である金融機関の担当としての質疑応答が始まる。受講生26名全員は時間的に無理なので10名程度の発表になる。それこそ力作揃いであり誰に発表をお願いするか悩む。そこで、何度もエグゼクティブサマリーを読むことになる。ただ、力作揃いなのだがエグゼクティブサマリーの作成は不慣れのようだ。
▼このエグゼクティブサマリーとは、報告書や企画書、提案書などの冒頭に置かれる要約文であり、全体のポイントを短時間で把握できるようにまとめたものになる。主に経営層や意思決定者に向けて作成され、詳細な内容を読む時間がない読者に対し、要点を簡潔かつ的確に伝えることを目的としたもので、ここで関心を引けなければ、せっかくの提案も読まれない可能性があり、内容の“入口”として極めて重要な役割を果たす戦略的な文章になる。
▼なぜこの報告・提案が必要なのか。課題や状況を簡潔に示し、調査や分析のポイントを簡単にまとめ、全体像を伝える。何を提案するのか、どんな方向性を示すのかを明確に記述し、提案を採用した場合の成果や効果を示す。本編を読まなくても、概要・提案・意義が理解できるように仕上げるのがポイントとなる。単なる「要約」ではなく、「価値ある情報を、最短距離で伝える」ことだ。時間も情報も選別される時代。このスキルを身につけることは、組織全体の提案力や説得力の向上につながる。
(2025/07/24)
