埼玉県中心に店舗展開して来た(株)ヤオコーが10月1日付で持株会社「ブルーゾーンホールディングス(HD)」へ移行した。36期連続で増収増益を達成してきたヤオコーだが、創業135年を迎える中で、人口減少や競合の激化に備え、M&Aや新規出店を推進できる柔軟な体制を整える狙いだ。企業各社「親子関係」であったが「兄弟関係」になり、対等に学び合う。資金や店舗開発をHDが担い、事業会社は地域に根ざした強みを磨き合う。
▼神奈川のディスカウント業態「エイヴイ」や千葉の生鮮スーパー「せんどう」が傘下にあり収益性、産地開発など学ぶ点は多い。これらを相互に共有し、グループとして年率5%成長を掲げている。将来的にはSPA強化を視野にデリカ・生鮮分野の強化を進める。競合の低価格攻勢に対しては、品質を軸とし、「厳選100品」やEDLP商品の拡充で価格対応も強化。惣菜や生鮮、PBの独自性を維持しつつ、各社の現場主体性を尊重して対応するという。
▼社名の「ブルーゾーンHD」とは、健康長寿地域の生活習慣に着想を得て「食と健康を通じ社会課題に貢献する」姿勢を示すため。地域住民や生産者、従業員を巻き込み、健康長寿のインフラを担う存在を目指す。長期目標は売上高1兆円(25年3月期比35%増)、500店舗(約2倍)で、特に東京23区への進出を本格化。板橋区で2号店を開設予定で、都心20km圏で年1~2店の出店を視野に置く。
▼この都心型は「オオゼキ」をベンチマークして生鮮での差別化を図る。標準の500坪から小型化を試行し、250坪までのモデルを検証するという。23区内1号店では惣菜の支持が高い一方、生鮮の品揃えや売場レイアウトへの改善要望もあり対応に力を入れている。この店、価格面では「厳選100品」やNB商品で割安感を打ち出し、「ライフ」や「まいばすけっと」との差別化を模索中だ。競争環境は厳しさを増している中で、各事業会社が知恵を持ち寄り、健康長寿の地域インフラに進化できるかどうかが問われるであろう。
2025/10/03
