今晩は十五夜である。1年で最も美しいとされている「中秋の名月」を鑑賞するお月見なのだが、平安貴族が中国の観月宴「中秋節」を取り入れたことに由来する。旧暦では7月〜9月が秋。旧暦の8月は秋の真ん中であるから「中秋」。江戸時代に庶民にも広がり、秋の収穫物をお供えし、実りに感謝する行事として定着した。月の神様である「月読命」は農耕の神。月の満ち欠けが農作業の時期を教えてくれたので、月に対する深い信仰心があったのだ。
▼来週から、コーネル大学RMPジャパン14期がスタートする。お月見のような伝統的な催事を大事にすることも食品スーパーの役割のはずだ。秋の収穫物である里芋の新芋をお供えしたことから、「芋名月」との別名があるように密接な関係にある。我々の食文化を守り、より豊かにすることを原点にしてスーパーマーケット業態が成長発展するための学びを創造したい。気が付くと「非効率の放置」が続いてしまった。「業態変革の遅れ」も気になる。
▼もう一度、Mission(使命)を確認し、目標を立てたい。外部環境、内部環境の分析を実行して自社の強さ、弱さのたな卸しをしたい。その時に気にしたいのが、雇用環境の変化、法制度の変更、そしてDX(Digital Transformation)になる。そこから戦略の選択が始まる。そして、戦略の実行を経て競争優位を確実なものにしたい。日本では地域ごとに頑張っている食品スーパーがあり、その名前を聞けば、その人の出身エリアが分かる。我々には違和感のないこの業界構造だが、欧米では既に過去のものであり、上位企業による寡占化はかなり進行しているのだ。
▼日本の食品スーパーが取り組むべき課題を思いつくまま記してみると① 人手不足・高齢化への対応、② 収益性の低下と価格競争、③ 生鮮・惣菜の品質・収益性確保、④ 地域密着と店舗再編、⑤ EC・デジタル対応の遅れ、⑥ 環境・SDGs対応、⑦ 顧客との関係構築・ロイヤリティ強化などを挙げる事が出来る。取り組むべき課題のキーワードは、「再構築」(再編と進化が同時に求められている)、「最適化」(人員・物流・商品・店舗のあらゆる側面の効率化)、「変革」(デジタル、組織、業態の抜本的な改革)、「持続性」(サステナビリティ+収益性の両立)という事になりそうだ。
2025/10/06
