漫画「アオアシ」から学ぶ人材育成の原則・・・②

昨日から、サッカー漫画『アオアシ』から学ぶ人材育成の原則を探っている。この漫画は、NHKEテレで2022年4月~9月に全24話が放送された。物語としては、エスペリオンユース(サッカーチーム名)に加入からリーグ戦中盤あたりまでがアニメ化された。原作は今年8月に第40巻で完結した。10年も連載が続いたことになる。そして、第2期が2026年放送予定と発表があった。今日も人材教育の教訓として昨日の続きを見てみたい。

▼『アオアシ』のコーチ陣は、選手に対して厳しい言葉も投げかけるが、それは人格否定ではなく、プレーという「行動」と「チームへの影響」に焦点を当てている。そして、「次はどうするか」を一緒に考えさせている。この積み重ねが、選手のメタ認知能力を高め、成長のスピードを上げているのだ。企業でも、「なんでこんなこともできないんだ」という感情的な言葉は、相手の防御反応を高めるだけで、学びにつながらない。大切なのは、
1. 事実(行動)を具体的に伝える
2. それが周囲や結果にどんな影響を与えたかを共有する
3. 次にどうすればよいかを一緒に考える
というステップになる。フィードバックは「事実」と「次の一歩」に焦点を当てることだ。

▼ユースの世界では、昇格・契約の有無がはっきりと告げられる。選手たちは、「今の自分の価値は何か」「プロとして選ばれるために何が足りないか」を常に突き付けられるのだ。厳しい世界だからこそ、彼らは自分のキャリアを「自分事」として捉えざるを得ない。企業でも、「会社がなんとかしてくれる」という依存的なキャリア観では、変化に対応できない。組織側も、「自己責任」と突き放すのではなく、「あなたはこういう価値を提供している」「こういう方向に伸びる余地がある」と対話する必要がある。キャリアは「守られるもの」ではなく「選ばれ続けるために磨くもの」のはずだ。

▼『アオアシ』のチームは、時に激しくぶつかり合いながらも、最終的には互いの成長を願っている。ミスを厳しく指摘する場面もあれば、「お前ならできる」と支える場面もある。そこには、「このチームは本気で強くなろうとしている」「仲間の成長を信じている」という安心感があるのだ。厳しさと心理的安全性を両立させるチームをつくるためには
* 目標に対しては高い基準を持つ
* しかし、人としては尊重し合い、意見を出しやすい雰囲気がある
という状態を目指した。

『アオアシ』の登場人物たちは、一足飛びに成長しているわけではない。失敗し、悩み、仲間やコーチとぶつかりながら、小さな一歩を積み重ねていくことで、結果として「アオアシ的な、人が伸びるチーム」をつくっていくはず。「アオアシ的マネジメント」を明日から一歩だけ進めてみることだ。

2025/12/12