2025年の示唆、物流など個社最適から全体最適へ・・・①

昨年は、物流を“競争領域”ではなく“協力領域”として扱う動きが、首都圏から全国(関西含む)へ拡大し、共同化が「理念」から「KPI(重要業績評価指標)で管理する実装段階」に進んだ年であった。同時に制度面では、改正物流効率化法の枠組みで、2025年度から“努力義務”、2026年度から一定規模以上は中長期計画・CLO(Chief Logistics Officer)選任・定期報告等が義務となり、共同化は“やった方がよい”から“やらないと将棋でいう詰む”へ移行する。

▼共同化を後押しするのは、いわゆる「2024年問題」で、国交省は「対策なしの場合、輸送力不足が2024年度14%、2030年度34%」の推計を示し、物流効率化法の枠組みの下でCLO選任・中長期計画・定期報告などが制度的に明確化、24年4月からはトラック運転者に時間外労働の上限(年960時間)等が適用された。改正同法では、2025年度から努力義務として「積載効率向上」「荷待ち短縮」「荷役短縮」に取り組むことが求められ、ドライバー拘束時間 年125時間短縮(荷待ち+荷役:1運行2時間以内、1回受渡し1時間以内)、積載効率 44%へ、車両の5割で50%が目標として掲げられている。

▼2025年の象徴事例として、SM物流研究会が「全国化・実装化」に向け動き始めたことだ。SM物流研究会は、持続可能な食品物流の構築を目指し、一般社団法人 ⽇本スーパーマーケット協会の正副会⻑企業である⾸都圏4社(サミットマルエツヤオコーライフ)が協議し22年に設立された研究会で、サプライチェーン全体の最適化を推進している。荷待ち時間の削減や流通BMSの導入、納品期限の緩和などが含まれ、地域の生活を支える社会インフラとしての役割を果たすことを目指すもの。

▼この首都圏で始まった枠組みがエリア展開。共同化が全国テーマへと動き出した。25年には、3月(マルアイ)、4月(京成ストア)、9月(ウオロク・とりせん)など増え、参加企業は24社まで拡大している。関西でも、オークワ・平和堂・万代・ライフが「関西SM物流研究会」を発足、2月20日に共同配送等を議題に初回開催を実施した。SM物流研究会は、共同化の単位を「製・配・販連携(縦)」と、「エリアSM連携(横)」を分けて進める体制を明示、共同化の前提となる“標準”の採用(発注締め・リードタイム・納品期限・BMS・予約・パレット等)や物流KPIをMD・販促と同格に置くガバナンス(CLO機能の実装)が求められている。(つづく)

2026/01/02