2025年の示唆、物流など個社最適から全体最適へ・・・③

まとめになるが、競争優位の論点で考えてみると、物流は非競争領域だが、差がつくことに繋がる。先ずは、共同化は「やる・やらない」ではなく「どこまで標準に寄せるか」になる。物流効率化法の枠組みでは、特定事業者に CLO選任・中長期計画・定期報告が求められる設計が示されている。つまり、共同化は“任意の改善”から、説明責任を伴う経営プロセス移行している。詳細は国土交通省・経済産業省・農林水産省で立ち上げている「改正物流効率化法のポータルサイト」を一見するのが良い。

▼具体的に推進するには、標準化パッケージが事実上のロードマップになる。共同化の実装を進める研究会側の資料では、パレット化、共同配送、チルド研究会、商品マスタ標準化などが整理されている。経営陣は、共同配送の前に「受入れ標準・発注標準・データ標準」をどこまで揃えるかが勝負所になる。昨日も述べたが、個社投資は否定されないが、将来の共同化(標準)に接続できる仕様でないと“孤立投資”になりやすいので要検討だ。

▼共同化を進めるに、前にも述べたが共同化の単位は、縦と横の2軸で設計することだ。縦軸は、製・配・販での共同化で、発注締め・リードタイム・納品期限・EDI・パレット等の標準化にあたる。横軸は小売企業同士のそれで、共同配送・空車活用・エリア共同の改善になる。順番は“縦→横”になるだろう。この順番を誤ると、共同配送の設計が破綻しやすいと思える。

▼何を決め、何を動かすかを前提に2026年に実行したい項目は
① CLO機能の実装:物流だけでなく、販促・MD・店舗運営を跨いで調整できる権限設計(役員級の関与が前提)。
②中長期計画の骨子:共同化・標準化・センター投資・温度帯別方針(ドライ/チルド/生鮮)
③ 定期報告に耐えるKPI基盤:荷待ち・荷役・積載・パレット化率・LT遵守などの計測と改善サイクル
それに物流KPIをMD/販促のKPIと最低限同格にすることだ。具体的には次のような項目になる
・荷待ち:1時間以内比率/超過台数(センター別)
・荷待ち+荷役:2時間以内比率(センター別)
・バース予約率・遵守率(時間帯別)
・パレット化率(カテゴリー別:菓子・即席麺など“慣行”が壁になりやすい領域)
・LT(青果等)の計画化率:前倒し発注比率/欠品・廃棄への波及(MD連動)
・特売・新商品:発注の前倒し遵守(6営業日前)

2026/01/06