生成AIを、賢く使いこなす能力を身につける・・・

従来型AIとは、人の知的作業をコンピューターで再現する技術の総称であった。与えられた選択肢の中から正解を当てることで正解率や精度が重要なのである。対して、「生成AI」は、大量のデータを学習して「新しいもの」をつくる。文章作成や画像生成、アイディア出しなどで、従来のAIとは逆で、「答えは1つではない」。創造性や自然さが重視されるのだ。

▼AIの活用が熱を帯びているのが、言語や画像の処理能力に長けたこの「生成AI」技術になる。代表される生成AIである「ChatGPT」、「Gemini」などが自然な対話を可能にし、一気にAI活用のハードルを下げた。我が国の小売業各社も、AIといえば「AI発注」くらいだったが、日常業務において積極的にこの対話型AIを活用し始めている。自社の様々なデータを集約し、これを基盤にAIを活用して社内向けマニュアルの活用推進、売上分析資料作成などの事務作業削減につなげる企業が増えている。

▼昨年12月には、内閣府は「人工知能基本計画」を策定し、「『信頼できるAI』による『日本再起』」を冒頭の言葉にして表明した。AIモデルの開発で先を行く米国、中国に対し、日本はロボットなどのフィジカルAI開発で勝ち筋を見出したいとある。ただこの言葉が空疎に聞こえるほど、AIの技術革新は急激だ。米国小売業の活用を見ると小売業のあらゆる業務にAIエージェントが入り込み、それらがさらに広範囲に複雑に連携することで全体最適を実現するエージェンティックAIが、すでに技術レベルでは実現可能となっているのだ。

▼それではと思い、Amazon.comで生成AIに関する単行本を調べてみたら、今井翔太(31歳)の著『生成AIで世界はこう変わる』が出て来た。「Kindle Unlimited」で提供しているのでダウンロードしてみた。この本の中でも、「生成AIとは何か?」とChatGPTに聞いている。回答を引き出すと「生成AIは、人間が行うような新たなアイディアやコンテンツをつくり出す能力を持つ人工知能の一種です。これは一般的に機械学習、特に深層学習の手法を用いて実現されます。その応用範囲は広く、文章の作成から音楽、絵画、デザイン、ゲームのレベル設計、さらには科学的な仮説の生成まで、人間の創造性が求められるほとんどすべての分野に及びます」とある。概念の理解も大事だが、AIの大きなうねりに対し小売業は変革の有無が問われている。具体的な事例把握が大事になって来ているようだ。

2026/02/05