―なぜいま「世界標準の経営理論」が必要なのか― ㉜

『世界標準の経営理論』(入山 章栄氏)のダイヤモンド・ハーバードビジネスレビュー(DHBR)誌に掲載の経営理論を読み砕いている。昨日からの続き「自己決定理論」を進めたい。自己決定理論は、6つの「サブ理論」の集合体として構成されている。これまで3つのサブ理論を見て来たが、今日は残りの3つになる。

■自己決定理論は、同じ施策でも反応が割れる理由も説明している。
「因果志向性理論(COT)」
は、人には自律志向(価値観で選ぶ)/統制志向(評価や命令で動く)/無動機志向(意味がないと感じ挑戦を避ける)があり、動機づけの効き方が違う。
「目標内容理論(GCT)」は、目標の中身が重要だと言う。成長・貢献・つながり等の内的目標は持続や健康に寄与しやすい一方、名声・承認・高収入などの外的目標は不安や燃え尽きと結びつきやすい。
「関係性動機理論(RMT)」は、人は他者を支えること・関係そのものが動機の源になり得る。

■最後に実務になるが、教育分野では、上司(教師)が部下(学習者)に行うべき行動として自律性支援(autonomy support)が強調される。職場への示唆としても、従業員の自律性を下げる運用(決定権ゼロ等)はモチベーション低下につながるため、達成方法や順序の選択権を与えることなどが重要だ、とまとめられてる。

※自律性支援型マネジメントの有無だがチェックして欲しい。
・目的:なぜそれが必要か、意味を言語化して伝えているか(正論の押し付けではなく“納得”へ)。
・裁量:結果は揃えるが、手段の選択余地を残しているか(店長・主任の工夫が生きる設計)。
・成長:難易度が適切で、できた実感(有能感)が得られる課題設計か。
・関係:日常の承認・相談・心理的安全があるか(関係性が弱いと内面化が止まる)。

そして、下記の課題を討議してみたらどうだろうか。
・いまの本部運用で「統制」に見える行動は何か?それを「支援」に変えるなら、どの言葉・権限・仕組みを変えるか?
3欲求を満たしながら、標準化・生産性・コンプラを両立する“運用ルール”を作るなら?

2026/02/15