小売各社の4月業績は、気温上昇に伴い、衣料品をはじめ住居関連、日用品で季節商品を中心に改善傾向が続いた。石油由来品、紙製品はホームセンターやドラッグストア(DrS)などで買い溜め需要が継続している。食品は各業態で堅調ではあるが、青果の相場安に加え、コメの販売価格も特売が増えるなど下落が続いている。食品全体でみると2極化傾向は変わっていない。コメの反動がみられる。コンビニエンスストア(CVS)は、タバコの値上げ前の駆け込み需要の反動で既存店を押し下げた。高額消費は百貨店を中心に好調、株高など資産効果が背景にあるとみられる。
▼「百貨店」は好調、3月に比べても小幅改善した。インバウンド需要は3月に続いて改善。中国人客の売上は客単価の上昇で減少幅が縮小し、中国人以外が伸長した。国内客は外商顧客などの富裕層、ボリュームゾーンであるアッパーミドル層とも好調。高額品消費が旺盛であり、衣料品や服飾雑貨も季節商品の動きが良く、催事も各社で賑わった。「GMS」「SM」は企業間でバラツキあるも、全体的には基調の変化はない。食品では、PBや惣菜、価格訴求商品に加え、付加価値型の商品も堅調、ただ、コメと青果が前年の反動もあり既存店の低下要因となっている。日用品は石油由来品や紙製品などの買い溜め需要が続いているが、全体への寄与は小さい。
▼「CVS」は、タバコ影響(▲0.5%から▲1.5%程度、)を除いてもやや減速がみられ、3月に比べやや減速した。天候要因はあまり無かった模様。既存店だがセブン-イレブンが、前年の「世界ご飯万博」での高単価商品が売れていた反動で▲0.4%。ローソン1.4%増。ファミリーマート1.0%増。ミニストップは▲7.8%であった。「DrS」は、既存店(14社平均)は4.0%増と、3月(+3.2%)から改善した。中東情勢悪化に伴い、キッチン用品や日用雑貨で買い溜め需要が増加。気温上昇でUV ケアや殺虫剤など季節商品も好調だった。食品のウェートの高いコスモス薬品は価格強化により既存店7.0%増と好調。クスリのアオキHDは生鮮の改装効果一巡でフードも苦戦し同0.2%増であった。「外食」だが、主要企業の既存店は、3月対比ではやや減速。節約志向の強まりを背景に、各社は値上げに慎重な姿勢を維持し、客単価の伸びは落ち着きつつある。客数は前年同月比で横ばい企業が多く、全体としては堅調に推移した企業が多い。ただ、低価格業態の客数が他業態を引き続き上回っており、消費者の節約志向に大きな変化はみられない。
▼数値の羅列になるが、SM業界、4月の主な企業各社の業績は次の通りである。
◎アークス:既存店2.3%(客数0.8%・客単価1.6%)、全店2.2% ◎アクシアルリテイリング:既存店1.8%(客数▲0.3%・客単価2.1%)、全店2.8% ◎オークワ:既存店▲2.6%(客数▲3.9%・客単価1.4%)、全店▲2.2% ◎関西フード:既存店▲3.1%、全店▲4.9% ◎ダイイチ:既存店1.4%、全店1.4% ◎バローHD:既存店3.7%(客数1.0%・客単価2.6%)、全店8.6% ◎ハローズ:既存店0.3%(客数▲0.9%・客単価1.3%)、全店5.7% ◎フジ:既存店▲1.2%、全店▲4.3% ◎ベルク:既存店▲0.1%(客数▲2.1%・客単価2.0%)、全店3.3% ◎マックスバリュ東海:既存店▲2.8%(客数▲1.4%・客単価▲1.4%)、全店▲1.7% ◎ヤオコー:既存店3.3%(客数1.3%・客単価1.9%)、全店6.5% ◎ヤマザワ:既存店1.1%(客数1.0%・客単価0.4%)、全店▲6.8% ◎ユニバース:既存店2.4%、全店 2.4% ◎U.S.M.H:既存店0.3%、全店0.9% ・マルエツ:既存店1.0%(客数1.2%・客単価▲0.1%)、全店3.1% ・カスミ:既存店▲1.7%、全店▲1.6% ・イオンフードスタイル:既存店0.5%、全店▲0.8%・いなげや:既存店1.3%(客数0.7%・客単価0.6%)、全店1.5% ◎ライフコーポレーション:既存店2.8%(客数0.7%・客単価2.1%)、全店3.3% ◎リテールパートナーズ:既存店0.4%(客数▲2.2%・客単価2.7%)、全店2.6%
2026/05/29
