小売業の5 月、好条件重なり好調・・・

小売各社の5月業績は、全国的に気温の高い日が多く、衣料品など夏物商品の需要を促した。また、有利な曜日配列でコンビニエンスストア(CVS)やドラッグストア(DrS)を除いた各業態で既存店を押し上げた。加えて、家電量販店とホームセンターでエアコンが高伸長。27年の省エネ基準厳格化の認知度向上により、値が上がる前の設置が増加している。日用品は石油由来品などで買い溜め需要が継続している。食品は各業態で堅調ながら、コメは前年の相場高の反動がみられる。コメの販売価格は下落が続いており、特売も増加。食品全体での2極化傾向は変わっていない。

「百貨店」は好調、4月比でも改善した。インバウンド需要が高伸長し、国内客は外商顧客などの富裕層、ボリュームゾーンであるアッパーミドル層とも好調。高額品消費が旺盛であり、衣料品や服飾雑貨も夏物商品の動きが良い。インバウンド需要は為替の円安が寄与、中国客も、客数減を客単価の上昇で補っている。特に台湾や韓国、タイなどのアジアと米国が伸びている。「GMS」は気温上昇で衣料品、日用品などの夏物商品が好調、「SM」は、こうした商品の構成比が低いため、寄与が限定的であった。コメの影響もあるが、各社ともPBや惣菜、価格対応を強化した商品に加え、付加価値型の商品も順調だ。

「CVS」は、前月より改善した。月前半は地域により雨天影響がみられたが、後半の気温上昇で飲料やアイス等を中心に伸長。各社、カウンターフードや麺類は好調だが、弁当などの米飯は良くなかった。既存店は「セブン-イレブン」2.7%増。客数も11か月ぶりにプラスに転じた。「ローソン」3.3%増。「ファミリーマート」1.2%増。「DrS」は、既存店(14社平均)は4.3%増と4月と同水準。中東情勢悪化に伴う買い溜め需要は継続。気温上昇でUVケアや殺虫剤などの季節商品も好調。食品の構成比の高い「コスモス薬品」既存店は、価格強化により5.5%増と好調。「外食」は、主要企業の既存店は4月に比べ曜日配列の寄与が大きく、総じて順調。客数は曜日影響を主因に改善したが、客単価は概ね4月と同水準。各社は値上げに慎重な姿勢を維持している。

▼数値の羅列になるが、SM業界、5月の主な企業各社の業績は次の通りである。
◎アークス:既存店5.3%(客数1.3%・客単価4.0%)、全店5.2% ◎アクシアルリテイリング:既存店2.48%(客数▲0.5%・客単価2.9%)、全店3.2% ◎オークワ:既存店▲0.1%(客数▲1.6%・客単価1.6%)、全店0.3% ◎関西フード:既存店▲0.1%、全店▲2.8% ◎ダイイチ:既存店6.0%、全店6.0% ◎バローHD:既存店7.6%(客数3.9%・客単価3.6%)、全店12.1% ◎ハローズ:既存店3.7%(客数2.8%・客単価0.9%)、全店9.6% ◎フジ:既存店3.3%、全店▲0.1% ◎ベルク:既存店2.4%(客数▲0.2%・客単価2.6%)、全店6.4% ◎マックスバリュ東海:既存店1.2%(客数1.3%・客単価▲0.1%)、全店2.5% ◎ヤオコー:既存店5.5%(客数2.6%・客単価2.7%)、全店9.1% ◎ヤマザワ:既存店5.6%(客数3.7%・客単価1.5%)、全店▲2.8% ◎ユニバース:既存店7.5%、全店 7.5% ◎U.S.M.H:既存店2.1%、全店2.2% ・マルエツ:既存店2.2%(客数2.0%・客単価0.2%)、全店3.7% ・カスミ:既存店1.0%、全店0.9% ・イオンフードスタイル:既存店1.2%、全店▲0.1%・いなげや:既存店3.7%(客数3.5%・客単価0.2%)、全店3.2% ◎ライフコーポレーション:既存店4.9%(客数2.5%・客単価2.3%)、全店5.4% ◎リテールパートナーズ:既存店2.6%(客数0.1%・客単価2.5%)、全店3.7%

2026/06/29